最近の日記

 昨年より2人体制になった本部事務局から、事務局だよりをお送りすることにいたします。従来の「あっちゃんの事務局通信」を改め「敦子とかおりの事務局だより」としました。「あっちゃん・・・」の時代は、一人孤塁を守る林敦子のぼやきが主体でしたが、これからの「・・事務局だより」は、協会本部の業務報告とともに、交互に感想やら問題点を記して行きたいと思っています。時々は、絵日記ならぬPhoto日記として、写真も添付するつもりです。ご期待下さい。

11月号編集中

事務局では目下、11月号の編集中である。今回は、特集『裁かれる中国残留孤児政策』、緊急特集『共謀罪廃案を求めて』の豪華二本立て。もとろん連載、シリーズものも掲載する予定。二本立てということは当然、ページ数もふくらむわけで、「う〜ん・・・11月号も80ページだな」の叫び声が事務局にこだまする。
ページが多いばかりでなく、内容も濃く充実したものになりそうである(資料集めや分量の調整には苦心しているけれど・・・)。原稿を読んでいて5行目で涙してしまったものもある。どの原稿もおもしろい。乞うご期待。
11月号の発行をいつもより急いでいるのは、11月18日(土)に東京で開催される『さらば戦争! 映画祭』に間に合わせたいからだ。(映画祭についてはhttp://www.eigasai-60.com/
編集作業と並行して、12月号の執筆依頼、企画の日程調整、1月号の心配、会議の連絡…とすべきことは尽きない。時々、名前や数字がごちゃまぜになり、架空の人物や日程のことを二人で話し合っていたりして、大笑い。笑いが途切れると、溜息とともに作業にもどる。

相次ぐ訃報

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 森川金寿先生の訃報が届きました。享年93才でした。横浜事件再審判決の日の弁護団団長のコメントを述べられている先生のお姿から、私たちは、ひそかに100才のお祝いをイメージしていました。とても残念。これまでも、社会の流れの節目には、森川先生から示唆に富むお話しをお聞きしてきたように思います。49日にあたる12月上旬に頃、「偲ぶ会」が予定されているとのこと、それまでは、森川先生に「さようなら」を言わずにいます。
 昨夜は、やっと、吉川先生に、最後のお別れをしてきたばかりでした。奥様とご子息主催の「お別れとお礼の会」が、先生のゆかりの地、飯田橋のホテルで開かれました。白と紫の花に囲まれた遺影を前に、次々とのべられる心こもる追悼の言葉には、時には目頭が熱くなり、時には感動し、毅然と生きてこられた吉川先生の生涯を、歴史絵巻を見るがごとく、門外漢の私にも深い共感を与えてくださいました。
 心から両先生のご冥福をお祈りいたします。

法民No.412発送

難産だった10月号。手を離れてから一週間がたち、立派に「製本」されて事務局に戻ってきた(届いた)。
部屋いっぱいに拡がるインクのにおいを楽しみながら発送作業をしていると、「表紙の特集タイトルをもっと大きくした方が良かったね・・・」と林さん。慌てて表紙をじっくり見ると、確かに、余白が多くなんだかインパクトに欠ける感じがする。表紙のFAX校正のやりとりでは、そこまで考えがいたらなかった。モノクロ・2次元(の原稿)から、カラーで3次元(実際の法民)を想像する、右脳も鍛えなければいけない。
今月号には、ビラが3枚(地域によっては4枚)同封されている。どうか、邪魔だなんて思わないでいただきたい。日民協の会員の方々が、どんな問題に取り組み、活動をしているのかじっくり読んでいただきたいと思う。

2006年度第1回全国・常任合同理事会案内の発送

昨日、法民10月号が終わってから息つく間もなく、準備に取りかかっていた。
今回は実験的に、『法と民主主義についてのアンケート』も作成、同封した。ひろく読者の声を集め、より充実した「法民」にするため活用しよう、というものである。近いうち、全読者を対象にアンケートを実施する計画です。
封筒の束をダンボールに詰めて、郵便局へ持って行く。事務局を出て、ふと見上げると、空が高い。木々の葉も色づき始め、いよいよ秋本番。新宿御苑の紅葉の見頃はいつだろうか。あ、そういえば私はまだ御苑に入ったことがない。今年こそ行ってみよう。

法民10月号責了日

粘ってネバッテ待ちに待った原稿が今日入り、バタバタと編集をして責了を迎えた。諸事情の為、責了間際の4時間弱を、始めて織田が担当。不安と、焦りと、緊張とで手に汗握った。ほとんど完成していて最後の確認だけなのに、である。しまいには裸足で、パソコン・プリンター・FAXの間をアタフタ動き回っていた。何度も読んで確認したゲラなのに、ノンブルが違う、記号が抜けている、半角あいている・・・。ゲラを見直す度に、何らかの誤りを発見する。自分の目があてにならないとおもい知った。今日の何百倍も大変な編集作業を何年も、毎号やっている林さん。やっぱりただ者ではない。
10月号は早くから企画が出来ていたのに、執筆者がなかなか決まらない、ページが決らないなど、苦労した号だった。私は、板垣恭介さんへのインタビューに同行(9月10日於・渋谷)。プロによるインタビューを間近で聞くという、貴重な体験をさせていただいた。
さて。次号の原稿が多数集まっている。気持を切り替えて、11月号をスタートさせよう。

2006年度第2回執行部会議

レジュメにそってご報告します。
1、情勢について
安倍政権の誕生と、改憲・教基法・米軍再々編の動きについて今後の日民協の活動、法民での取り組みについても関連させて、ディスカッションがされました。

2、合宿の総括について
事務局長より、9月3.4日に行われた合宿の報告がありました。

3、第39回司法制度研究集会の実施について
テーマは、「司法をめぐる状況について」です。どの問題を取り上げるかについて、次々と意見が出されました。10月2日にスタートした「法テラス」について、集会時点での状況分析、問題の報告をしてはどうか。家裁の地裁化が進んでおり、労働審判制度・参与員や調停員について現状報告をしてはどうか。少年法改正問題はぜひ取り上げるべきだ!等々。まずは日程を、2007年3月3日(仮)と決め、「報告集会」と位置づける方針を固め、具体的にはこれからの全国理事会や執行部会議で討議・準備を進めていくこととしました。

4、06年度第1回全国・常任合同理事会の開催
10月27日(金)午後6時から 東京弁護士会507ABC号室 で行います。
「葛飾ビラ配布事件判決」についての報告、「9.21判決」についての報告、があります。また、反核法協からの「新原爆訴訟」についての報告もしていただく予定です。勿論、協会の運営についても討議していただきます。

5、全法務との懇談会
10月5日(木)午後11時30分前、法務省正門前に集合し、全法務訪問を行います。詳しくは後日、このコーナーでご紹介します。

6、これからの「法民」と若干の問題点
編集長より、年内の法民の企画について報告がありました。最近の法民について、皆さんから「切り口がいい」「すばらしい執筆者がそろっている」「日民協らしい、日民協にしかできない企画だ」等、感想・意見が出されました。
目下の悩みは、編集委員の不足です。委員会では新鮮なアイディアを出してくれる人材はいないか・・・と頭を抱えています。「従来の委員会スタイルに固執せずに、特集のアイディアだけでも出してくれる委員の確保など、編集委員の拡充を図っていこうと」意見がまとめられました。

7、組織強化と財務について
事務局では準備を進めており、今秋には、具体的に入会・定期購読の呼びかけを行っていく予定です。

8、その他
9月26日に開催された「9条がんばれ!弁護士と市民が集う『第9』コンサート」の成功を皆で喜び会いました。この盛り上がりを消さずに、さらに活動を広げてくにはどうすればよいか、様々な意見が出されました。
みなさん、何かアイディアありませんか?

窮状を救うのは、9条です。

今日は、待ちに待った、「9条がんばれ! 弁護士と市民がつどう「第9」コンサート」の日。あいにくの冷たい雨・・・。ぎりぎりの時間に会場に駆けつけると、もう、たくさんのひと・人でうまっている。切符を切っているのは渕上弁護士、プログラム配布は下林弁護士。様々な集いの受付をこなすことになれている私。少しとまどいながら、「今日はお客様でーす」と、いくぶん背中を反らせて、入場。ご夫妻で合唱に加わる予定の佐藤弁護士は、まだ平服のまま入場者に笑顔で応対。「衣装に着替えなくていいの?」と私。蝶ネクタイの斉藤先生をひやかそうと思っていたのに、余裕たっぷりの態度。コーラスのできあがり、期待していいのですね。
 平和の誓いへのファンファーレで幕開け。実行委員長のご挨拶に続き、モルダウ・鳥の歌、愛のあいさつ・・。心の底に響き渡るチェロの音色に酔いしれる。第2部は、「第九合唱」。緊張した面持ちで舞台に登場する合唱団員の中に、「知った顔」を探し当てて、にんまりしながら、外山雄三さんの指揮棒がふれるのをじっと待っていると、武者震いがとまらなくなる。
 そもそも、このコンサートの企画が報告された時、「へエー、実現できるの?」と正直思っていた。「実現させたい!」そういう気持ちになってきたのは、随分と企画が具体化してきた頃。そして、本番を迎えた。大成功!!。ここを出発点に、憲法9条の大切さをひとりでも多くの人と語りあって行こう。そんな決意を心に刻みつけることができた、つどいだった。会場の出口には、シルクハットを逆さまに、募金を募る内田先生の姿。財布を広げた私に、「帰りの電車賃大丈夫?」。財布の薄さを心配してくれたのかしら?

遅れた夏休み 思わぬ休日出勤

 靖国参拝を強行した小泉首相のおかげで、8月の夏休みを2日も返上させられた相棒の織田さん。航空券も少し安く購入できる9月に入って鹿児島に帰郷中。
 「法民・合併号」の作業日程が狂い、16日から18日の三連休は、ゲラ刷りの素読みと、未到着原稿の督促で、私の休日は、大幅な予定変更となってしまった。休日の都心に自家用車で乗り込んで、「シーン」としている事務所で仕事をしている。とても集中できて、はかどることこのうえなし。電話は鳴らないし、バックミュージックを少し大きめにかけて、難解なゲラを読んでいる。 少しくたびれた頭を冷やしに、新宿御苑の前をぶらぶら歩いて、事務所に戻ると、「堀尾です。校正、遅れます。これから講演にでかけます。明日でもまにあうよね。9.26のコンサートの練習もあるんだよ。では、また連絡入れまーす」。とても若々しい声の堀尾先生の留守番電話。そうだ、もう、今日は、これで止めよう。3連休最後の日、車も混むかもしれない。堀尾先生の「明日でも間に合うよね?」その声をお聞きしたら、なにか、少し気が楽になり、まだ、日の高いうちに、愛車を蹴って、自宅へ戻ることに。ケセラセラ、なるようになるわ・・・。明日は地獄かも・・。

少々もめた編集委員会

 ちょっと意味深なタイトルですが、毎月開催される「法と民主主義」編集委員会。定刻主義のS先生、遅刻常習者のZ先生。電話応対のため、なかなか配置につかない私・・・。言い訳けは無用です。遠方より、時間を守り、交通費も自己負担。少しでも良い「法民」を作りたい一心で集まってくださる編集委員。毎号、時宜にあった特集企画を中心に、テーマを決め、執筆者を選び、依頼し、原稿を集め、入稿・校正と、実務を積み重ねて、一冊の「法民」が完成する。読者への発送、購読料の集金・・・・。諸々の仕事を編集委員と専従事務局でこなしている。責任の分担が提案されても、超多忙な人々の集まり。諸手をあげてなかなか引き受けがたい・・・。「共謀罪」の小特集の担当者が決まらない。時間は刻々と過ぎていく。小特集の骨格は、関東学院大学の宮本先生が作成して下さっている。結局、依頼書の起案と執筆の承諾をとる仕事は本部事務局が担当することになる。仕事が増えることを不満としてるのではない。実務をこなすのは、それが仕事ゆえ、それほど負担と感じていない。しかし、「みんなで作る」!そのことを大切にすることと、先に進めないもどかしさが、いつもつきまとう。重苦しい感じで、大幅に予定時間を過ぎて終了した委員会。どうぞ、「みんなで作る・法民」の実現のために、力と知恵を貸してくださいませんか!

さようなら! 佐伯先生、吉川先生

刑法学会の重鎮の相次ぐ訃報が、合宿で留守にしていた事務局に伝えられていた。
 亡き風早八十二先生とともに、東京刑事法研究会を起こし、若手の刑法学者を育てていた吉川経夫先生。そして、京都において刑法読書会を創設した佐伯千仞先生。奇しくも、8月31日に吉川先生が、9月1日に佐伯先生が、相次いで彼岸に旅立たれた。若手のホープ、神戸学院大学の佐々木光明教授は、お二人の逝去に、「刑事法の歴史の節目を感じます」とメールに記している。心からご冥福をお祈りするとともに、改憲への策動に心痛められていたお二人の先生のご遺志を、残された私たちがきちんと引き継ぎ、改憲を止める闘いを進めることを心からお誓い申しあげます。
 日の丸を配した祝日をマジックペンで塗りつぶした吉川先生の手帳には、もう、協会の会議の予定を記すこともないのですね。10月号の「法と民主主義」の特集「天皇制の今」への原稿依頼も、未完のままになりました・・・・・。
 さようなら、佐伯先生、吉川先生・・・・・。