2006年10月

第九で代弁、「九条がんばれ」第九コンサート

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気まぐれな雨の中、足下をぬらしながら第九のコンサートにおいでいただいてありがとうございました。

お調子者の私は「弁護士と市民が歌うだから、全く歌ったことがない人でも大丈夫」との誘いにうかつにも乗ってしまいました。外山雄三指揮で日フィルなんて一生の記念、えーいままよ。ほら12月になるといろんな人が歌っているんだから、ちょっとやれば楽勝。となめていた私。

ところが練習に参加してみるととんでもない。初日に譜面を買って即練習参加。どこを歌うのか何が何だか訳がわからない。やっとソロとコーラス(イタリア語らしい)の単語を発見するが譜面をみても歌えない。三重苦状態、譜面が読めない・ドイツ語がわからない・声まで出ない。

何でもなめちゃいけないのである。三重苦にうなだれる私に「目は見えるでしょう」と余裕の連れ合い斉藤。半分投げている私を尻目に、練習用CDで練習しまくる斉藤。ドイツ語の発音に燃えデタラメな佐藤の発音にだめ出しまでする。これは口パクしかないと腹をくくる私。ところがどこで口パクするのかさえわからない。

練習の帰り道で木村庸五先生と斉藤が2人でうれしそうに「弁護士だけで歌わせたらむふふ、Vater(父なる神) 茫然(wohnen存在する)ですね」この会話に愚かな佐藤は一緒になってイヒイヒ笑っていたのです。とんでもないことで二人はちゃくちゃくと暗譜を進め、すっかり余裕の発言だったわけ。

高校の友人の桝谷に助けを求めレッスンを受けるが一向に上達しない私。「寝ていてもメロディーが出てくる位にやらないと」芸大声楽科卒の彼女がいう。

ところがである。全体練習に入ったらメキメキ上達した私。暗譜でバリバリ歌える。斉藤なんてソロだっていける勢いになった。余裕の二人は直前練習では「何年もやっていて音をはずすって信じられない」と他人の批判まで口にしているのである。

すっかり調子に乗って本番。ここが素人の浅はかさで本当はやっとみんなに支えられどうにか歌っていただけのこと。全く認識できていないのである。

でもおもしろかった。「一人一人の思いを込めて自信を持って歌ってください」と励ましてくれたゲネプロでも「優しい、優しい」外山雄三先生。本番後「皆さんは頭でよく考えて歌っていた。これが大事です」さすがマエストロ。

「お母さん口は開いていたよ」さすが我が娘。